長かったマスク呪縛から解放される兆しが見えてきましたが
個人判断とのことですので、接客業においては悩ましいところ。

お客さまにも、スタッフにも、より良い商談とすべく
表情効果や会話の聞き取り効果のために、
運営会社がマスク外しOKとしても
感染リスクに対する不安を持つスタッフは多いと思います。

また、表向きは感染リスクと言いながら
口元メイクなしや、髭そりなしなどの
ズボラ理由が本音で外さないスタッフも
一定数いるのでは・・・。

せめて、カウンターの透明アクリル板が
一斉に外れたら
相手の声が聞き取り易くなるでしょうから、
それだけでも改善進歩に繋がるかもしれませんね。

さて、今回は代理店の統廃合から必要となる
店舗メンバーのチームビルディングについて。

別の代理店が運営していた店舗を
吸収合併等により、店長として任されることになった場合
チームメンバーにすべきことはなにか?

①新会社に移籍したスタッフ全員に新会社の方針説明会
②移籍したスタッフ一人ずつ個別面談
③新会社の既存スタッフ含めた全員での細部オペレーションミーティング

概ねこの3点が妥当ではないかと考えます。

①は、全体に向けた説明を効率よくやることが重要です。
理想は全員集合で実施、難しければ2回程度に分けて実施します。

ただ、『全体に向けた説明が苦手』や『営業終了後に残業させたくない』
などの理由から、
一人ひとり個別に説明を実施する・・・これは避けたいところです。

『アタシはこう聞いたわぁ』『オレにはこう言ってた』
『それって、会社はこう考えてるって意味だよね?ヤバ…』など

新会社と旧会社、互いの信頼関係がまだ構築されていない状況では
個々の認識の違いを都合よく解釈し(ここがボタンの掛け違いの元)、

あとでそれらを仲間内で共有し、
勝手にネガティブ変換して、混乱を招くことも考えられます。

よって、認識の違い、温度差などを生まないためにも
一堂に会する場をお勧めします。
また当たり前ですが、伝えるべき内容を事前に精査して
資料作成することもお忘れなく。

②は、①を受けた上での、個別の質疑に対する対応です。
この営みでは個々の考えや想いを知ることができます。

数多く話してくるスタッフもいれば、何も話さないスタッフもいるでしょう。

「話したい」「聴いて欲しい」
「話したくない」「特に話すことはない」

どのタイプにも、ムリをせず、
可能な限り相手の意志を尊重してあげて下さい。

③は、日々の勤怠ルールや営業オペレーションについて
意識合わせ、合意形成を行います。

旧会社、新会社、それぞれが
当たり前のようにやってきたこと、
お互いのギャップをお互いが理解すること、
そして、新しい体制で、どう運営するのかの話し合いです。

たとえば、出退勤や休憩回しのルール。

多店舗展開している代理店の場合、
採用異動等で人の出入りがある分
判断基準が人によって曖昧になりがちなので
公平なルールが実態運用されていると思います。

いっぽうで1店舗運営など、小規模運営店の場合は
どうしても社長や上長の個人的判断基準、
あるいは現場コアメンバーだけで
暗黙の了解的ルールがある場合も。

結果、誰かが恩恵を受ける一方で
誰かが損をするという、とても不公平なルールです。

もちろん、すべての小規模代理店がそうではありません!

しっかり公平に、誰しも納得できるルールが
実態として運用されている誠実な店舗も多々あります。

また、ルールが明確であろう多店舗運営の代理店であっても
地理的条件、移動距離の関係から、
スタッフの店間異動ができない一部地域だけ
謎のルールが存在している場合も過去ありました。

どうしても登場人物が限られる組織になると

『お局様の言う事は聞かないと怖い…“謎の権力”』

『あの子はいい子だから、あの子はかわいそうだから
あの子は特別だから・・・“謎の優遇”』

こんなことが起こりやすいということです。

従業員同士以外でも
営業終了(受付終了)の細かなルールや
受付手続き内容によるお客さまにとって平等ではないルールなど
掘り起こせばキリがありません。

いずれにせよ、
毎日の生活習慣の違う家族が
突然、一緒に暮らし始めるようなものですので、

ここはどんな内容であれ
相手のこれまでの当たり前に対する理解と
新しいやり方、考え方の丁寧な説明が必須です。
(丁寧な説明⇒聞き手側が丁寧だと思うこと)

この営みがあった上で、
実績を上げること、目標達成への取り組み、手法戦略の説明があれば
ムダにモチベーションを下げず強いチームに移行させることができます。

良くないのは
『個人の実績さえ上げたら、この会社、何でもありでしょ?』
『この会社、実績上げられないスタッフは、ポイ捨てにするんでしょ?』
『これなら、前の会社の方が良かった・・・』
など
不安憶測の声がスタッフから出てしまうことです。
こうなるとチームを構築するまで相当時間を要するでしょう。

少しでもスタッフの心理的不安要素を取り除き
この業界の激流を乗り切れる
強く良いチームを作り上げて頂きたいと思います。

宮田