学生向け就職説明会で
その企業の社員が学生に扮して
サクラとして質問したことがニュースになっていました。

内容はさておき、サクラなんてハナシ、
昔からよくあることで何を今さら、、、。

「噓も方便」とあるように、
迷惑行為や事件に繋がらないことを大前提とした上で
目的達成のための“嘘”は
ある意味必要で、人間味あるアイテムと言えるかもしれません。
もちろん程度にもよりますが。

いずれにせよ、
世の中、正しいことや正義しかまかり通らなくなった昨今、
なんだかつまらない感じも否めないですよね。

さて、前回のゴリラタイプの新入社員への
教え方、接し方に続き
今回はオランウータンタイプの新入社員です。

一件クールで、表情をあまり変えず
会話の相手に対してフェイスラインを積極的に向けない。
そして何より、こちらの話に対して反応が、薄っすう~っ!

安心して下さい。
ディスってる訳ではありません。あくまで特徴です。

オランウータンタイプは内向的で“シャイ”です。
また、結果や事実に則って行動します。
本人の納得感がいちばん重要で、
納得していないと、表情や態度に明確に出るので
ある意味、分かり易いタイプであると思います。

一方で、分析力が高く、
数値結果を診て、何をどうすれば利益に繋がるか
なんていうことを考えることに長けており、
高い集中力で、寡黙に考えながら行動します。

また、一度やると自分で決めたことは
やり遂げる力を持っています。
気分の浮き沈みや、やったりやらなかったりの
「波」が基本的にありません。

俳優に例えるなら
「小栗旬さん」「綾野剛さん」
「江口のりこさん」「真木よう子さん」(いずれも私見です)

昭和の名優に例えるなら
「高倉健さん」「菅原文太さん」「」ってところでしょうか。
ご存知ない方は、YouTube動画でも検索してみて下さい。

面白いと思えば、笑います。
大して面白くなければ、笑いません。
愛想笑はできません。嘘で笑えません。

ただ、
「愛想笑の必要性」や「愛想笑の重要性」
または
「愛想笑のメリットと自分自身に対する効果とは何か?」
こんな論点で、明確な腹落ちがあると

「そういう効果があるなら、面白くなくても笑ってみます」
「それなりに高笑いすればいいんですよね?」

あくまで『愛想笑』という行為に例えていうなら
こんなメカニズムによって『愛想笑』の行動に移されます。

「接客なんだから、営業なんだから、
職場の仲間同士なんだから、いつもニコニコ笑顔で」
程度の“紐解き”では、
なかなかうまくいかないかもしれません。

よって何か指示する際には、
本人が納得しやすい理由や目的があると
自然に行動に移してくれます。

つまり指示に明確な理由がなかったり
その効果効能が特に感じられない
意味不明な説明であったりすると
明らかに怪訝な表情で腑に落ちない反応を示します。

また、新人以外の経験を積んだスタッフの場合は
適当な返事で、行動には移しません。

ということは、新入社員で考えると
先生役の先輩社員の説明が
筋の通っていない説明であればあるほど
明らかにモチベーションの低い反応となり、

「私の説明が、わかりにくかったのかな?」や
「あれ?この新人、やる気あるのかな?」と
先生役の先輩社員は、迷い悩むことが多くなるでしょう。

例えば、自社商品サービスの
しくみ、スペック、概要などは“それ以上以下無し”の事実の内容なので、
他社商品との比較を交えメリットデメリットの説明すると
メモを多用し、多少、前のめり気味に吸収していくと思います。

仮に先生役の先輩社員の説明が拙い説明であったとしても
比較表を睨んで、自分自身で比較をしながら
メリットデメリットを探していくでしょう。

一方で、概念的なことや無形の内容
例えばお客さま志向の考え方や重要性、
お客さまの心情、お客さまへの共感の言葉、
おもてなしなどになると
途端にモヤがかかり始めるか、無反応になるかもしれません。

この手の内容においては、
理由や背景を、自分事として捉えてもらえるように
話せるかが、重要です。
例えば、本人の家族や、友人の話に
置き換えた説明をします。

もちろん、そんな簡単にいくものではありませんが、
概念的かつ無形の内容を
自分事に捉えて貰えるようにするには
本人の身近な人間関係で
おそらく体験したことがあるであろう
内容に例えてあげることです。

ちなみに過去、失敗した例で言うと
オランウータンタイプの本人に
『あなたがお客さまの立場なら、イヤな思いしない?』
と質問したことがあります。

これ、やりがちですが、失敗する可能性が高いです。

ボノボやゴリラのスタッフに
『お客さまの立場なら、イヤな思いしない?』と言うと

『すごいイヤです。わかります!』なんていう
ある意味、期待通りの返答なんですが

オランウータンタイプはこぞって
『いや、別に、そこまで思わないです』と
無表情で返してきます。

私が若い頃に、この回答を受けた瞬間
『はあ?、こいつ、人間のココロないのかぁ?』
と、内心、思いつつ、
このスタッフは、わざとへそ曲がりなことを言っているのか
わざと講師に反抗しているのか?
なんて、くだらない考えを持った次第です。

でも、違うんです。
本当に、何とも思わないみたいです笑
本心で『いや、別に、何とも思わないです』と
言っていることがほとんどのようです。

他人に関心を持たないのも
このタイプの特徴で、
相手がどう思うとか、どう感じるとかに
一喜一憂しないのが
良い意味でも悪い意味でも特徴です。

だから周りに流されず浮き沈みなく、
集中して仕事ができることへの
裏返しなんですよね。

では、どうすればいいか?

例えば、
あなたの態度に
ネガティブな印象を持ってしまう
お客さまだとすると
あなたの提案を聴いてくれなくなり
あなたの実績に響いてしまう可能性がある

とか

あなたが、
できる限りの柔らかい表情で、
お客さまの話に
頷いて共感し傾聴することで
そのお客さまは「わかってくれた!」と
気持ちが楽になり、
あなたの提案を前向きに契約して
あなたの実績に繋がる

と伝えてあげると

「ええ?面倒くさっ・・・」
なんて言いつつも
「まあ、それもそうですね、
面倒くさいですけど、
仕方ない、ちょっとやってみます」

と、納得して行動に繋がるかもしれません。

新人の場合は、もっと素直に返事して
やってくれるかもしれません。

ただ、思っている以上に
感情表現が薄いので、
少々厄介なのが、
「それでは感情表現が足りない」ということに
気付いていない場合も、多々あります。

その辺りを、上手く伝えないと
先生役の先輩社員からの注意指導を
「この人、やたら注意してきて、ウザイ・・・」と思いながら
ココロのシャッターを閉じる可能性がありますので
『要!配慮』で伝えるようにしてあげて下さい。

今回はこれぐらいで。

次回は、接客や営業職になくてはならない
ボノボタイプの新入社員への接し方について
説明致します。

いち早く、新入社員が先生役の先輩社員や周囲の先輩社員に
心を開示して、信頼関係が築かれることを祈っております。