年上の部下を持つ店長も多くいらっしゃるかと思います。
日々気を遣うことが多いのではないでしょうか?
さまざまなコミュニケーション課題があるかと思いますが
ここでは最初の段階でやっておくと
その後のマネジメントがしやすくなるポイントをいくつかお伝えしたいと思います。

年上の部下に出会うパターンはいろいろ

中途採用で入社したスタッフが年上だったというパターンもあれば、
店長として異動してきたら、ほとんどの部下が年上だったということもあるかと思います。
また、店舗内の人事異動で元店長が降格し副店長に、副店長だった自分が店長に昇格、
といったケースも稀にあるかもしれません。

いずれのケースも
なかなか気をつかう状況であることに変わりはありません。

ポイント1 出会いの最初に面談で動機づけ

中途採用で年上の新人スタッフが入社してくる場合、
まず配属初日に「面談」をしっかり行うのがポイントです。
店長としてはその新人の年齢は把握していると思いますが、
相手の新人スタッフは店長の年齢をもちろん知りません。
そこで初日の面談では店長自身の自己紹介をし、その中で年齢もきちんと伝えましょう。
そして、その新人スタッフのこれまでの経歴をしっかりと認めて
次のメッセージを伝えます。
 「人生経験はあなたより少ない」(謙虚)
 「精一杯、支援をさせて頂く」(誠意)
 「いち早く活躍できるよう頑張って欲しい」(期待)

これらのメッセージを ”自分の言葉” で伝えましょう。
もちろん年上の方ですので、最初は敬語は使ったほうがよいです。
敬語はお互い慣れるまで使い続けることをお勧めします。
中には敬語で話されるのを嫌がる年上の新人もいるかもしれませんが
それはある程度慣れてきてご本人の意思が確認できたらで良いと思います。
逆に「年下のくせに・・・」と心の中で思う年上新人もいます。
スムーズな関係性構築のためにも礼儀は守るべきです。

ポイント2 店長の上席から事前に動機づけ

人事異動で店長が来る場合ですが、
店長就任の前段階で
その上長である“責任者”の方から
該当する部下メンバーに対して動機づけをしておくことをオススメします。

今度異動してくる店長は、皆さんより若く後輩にあたるが、
皆さんからサポートしてほしい、協業体制を作ってほしい、
など、動機づけしましょう。

もともと居る店舗メンバーに対して先に情報を提供し伝えておくことで
少なくとも配属後初めて知らされるよりは関係構築が早くなると思います。
この時、次の留意点も一緒に伝えておきましょう。

「年下でも後輩でもあなたの上司」

誠実に伝えた上で、部下メンバーたちの本音、本心を聞いておくことも大事です。
そして、しっかりと共感と理解を示します。

主導権を持って動機づけすること

このプロセスを経ておくと、
いざ新店長が配属になり、改めて部下メンバーとの面談等の場で、
ボタンを掛け違えすることなく、新体制への移行が
スムーズになるかと思います。
面倒なプロセスかと思われるかもしれませんが、
部下メンバーも”ひと”ですので
できるだけ不安や疑問に寄り添うことをして頂きたいと思います。

ちなみに動機づけは「命令」ではありませんのでお間違えないように。
あくまでも真摯に誠実に伝えるべきことを伝えておくことです。
こういったことを組織でできるようにしておくと
いわゆる、ケジメのない“なあなあ”の関係で
いざ店長として厳しい伝達をしなければならない時に伝わらない!
といったことが減ります。

こういった動機づけは最初が肝心です。
中には「しばらく様子を見てから」という店長もいらっしゃるかと思いますが、
あくまでも職場のマネジメントであって、プライベートとして人間関係構築ではありませんので、
しっかりと主導権を持ちつつ、あくまでも部下メンバーの気持ちにも共感しながら
動機づけして頂きたいと思います。